芸術派娯楽の墓場

http://meridianrogue.com/pc/oas.html
正直な感想を言うと、「音楽を愛する全ての方へ」向けた内容ではなく、「音楽に恋する全ての方へ」向けた内容といった印象を受けた。
根本的にずれてる。音楽はアートじゃねぇ。音楽はエンターテイメントだ。音楽家が音楽家として生きていけないのは純粋に、サービス業として間違った行為をしてるから。ライブやグッズに回帰するべきなのは当然だが、中間マージンについてはいただけない。事務所に所属していないバンドは、自費でレコーディングしてるし、そういう意味じゃ中間マージンなんかはなっからない。
曲を造ればファンが着くかどうかもあやしい。この手の企画に乗っかるのは夢見て参加するバンドが殆どで、実際に売ってるミュージシャンは参加しないだろう。お金とってファンを作ってる人と、無料だとファンがついてくれるかもしれないと期待する人では全く心構えが違う。心構えが違う以上、演奏内容も異なる。高いお金でも払ってもらえるを目指す人と、無料に頼る人の差は非常に大きい。質の悪いミュージシャンが多く集まるだろうという見通しから、企画も良くならないだろうという話。
現実問題として、オリジナルをやるようなバンドでも、チケットノルマは払えばいいんだろうと、商売する気も無い様な輩が多い。逆にバックをきちんと貰おうとするバンドは売るし、売り方も考える。おいしそうな話には絶対飛びつかないし、本当に美味しい話にしか首を縦に振らない。
事務所の話をしようか。事務所は二種類。バンドを食い物にするか、バンドで食っていくかしかない。バンドを食い物にする事務所は、お金を吸い上げて何もしない。こういう事務所にひっかかるバンドはそもそも考えが甘いし、夢見てる連中が多く、使い捨てがいくらでも効く。だから誰でも抱える。もう一つ、バンドで食っていく事務所は、金になるバンドしか扱わない。事務所に金になると思わせるには、率先して自分たちで音楽ビジネスを回していかなくちゃいけない。つまり、わざわざOASに言われずともやっているわけだ。そういう人は参加しないね。
No music,Yes life.音楽はけっして素晴らしいものじゃない。サービス業の一つだ。無料で提供してあげましょうというのも、その時点で客席をバカにしてる。お金を払ってくれて有難う。その気持ちが、音楽家をより素晴らしいものにするんだ。